※商品は8月末より順次発送を予定しております。
食品添加物無添加の美味しいレトルトフードの定期便
ONE POT WONDERの新作が毎月楽しめる定期便。その商品にまつわる地域や人、料理のルーツなど、一つの料理ができ上がるまでのストーリーを詰め込んだ食袋を毎月1500円(メール便で発送)でお届けします。
※到着日の日付指定はできません。
メニューができる背景やストーリーの詰まったFreeペーパーがレトルトフードと一緒に届きます。届いたレトルトフードが美味しかった時は、定期便の会員様が、優先的に、その商品の追加オーダーができます。
日本を旅する食袋 定期便 8月 - BOIL IN BAG JOURNEY -頭まで食べられる鯖

能登で聞いた、ひとことから
能登に復興支援で入ったとき、避難所や仮設の暮らしのなかで、ずっと気になっていたことがありました。年配の方や小さな子どもたちは、食べられるものが限られている、ということです。
支援物資として届く食べものは、どうしてもカップラーメンや菓子パンのような、日持ちして手軽なものが中心になります。もちろんそれに助けられた場面はたくさんありました。でも、毎日それだけとなると話は別です。「正直、もう食べたくない」「栄養が偏るのが心配」という声を、何度も聞きました。
なかでも忘れられないのが、「和食が食べたいんだけど、なかなか食べられなくてね」というひとことです。焼き魚とごはん、みたいな、ふだんなら当たり前の食卓。それが、いちばん遠いものになっていました。
そこから、鮭の切り身と干物をレトルトにする取り組みが始まりました。
鯖にたどり着くまで
最初からうまくいったわけではありません。いろいろな魚で試すなかで、赤魚のように脂の多い魚は、加熱の工程で身がぐずぐずに崩れやすいことがわかりました。味はよくても、食感が残らないのです。
そんななか、驚くほどうまくいったのが鯖でした。加熱すると、おいしい脂がじゅわっと出てくる。それなのに身は適度にしまっていて、ほろりとほどける。試食したとき、チームのみんなで顔を見合わせたのを覚えています。
しかも、頭まで丸ごと食べられる。骨を気にしなくていいので、子どもにもお年寄りにも安心して出せる一品になりました。
焼かない干物、という発想
干物というのは、水分を飛ばして旨みを残すための、昔からの技術です。ふつうはそれを焼いて食べますよね。
私たちは、あえて焼きませんでした。干物を真空パックし、鯖そのものが持っている水分で蒸すように火を入れていく。そうすると身はしっとりと仕上がり、凝縮された旨みと、鯖の脂がそのまま袋の中に閉じ込められます。
焼くと落ちてしまう脂も、このやり方なら逃げません。旨みの詰まった鯖脂を、最後まで味わえます。
開発した本人だから言うわけではなく、本気で、鯖のいちばんおいしい食べ方なのではないかと思っています。
築地 DASHI STAND の SpaceTime Table で

先日、築地 DASHI STAND で開いた SpaceTime Table では、この鯖をサンドイッチに仕立てました。
合わせたのは、バルサミコ酢、もも、シェーブルチーズ、そしてスパイス。ずっしりしたカンパーニュに挟んで、フレンチのような一皿に。鯖の脂とシェーブルのコク、ももの甘さとバルサミコの酸味が重なって、和の干物とは思えない表情を見せてくれました。
ごはんにも、パンにも
そのまま温めれば、ごはんがすすむ焼き魚定食の主役に。マスタードやビネガーを合わせれば、ワインにも合う洋風の一品に。どう仕立てても受け止めてくれる懐の深さが、この鯖の魅力です。
能登で聞いた「和食が食べたい」という声から生まれた、頭まで食べられる鯖。非常時の備えとしてはもちろん、山でも、キャンプでも、いつもの食卓でも。袋を温めるだけで、ちゃんとおいしい魚が食べられる。そんなクラフトレトルトフードとして、これからも育てていきたいと思っています。
