あなたの知らない非常食の世界

あなたの知らない非常食の世界

これが非常食?
「人と人が繋ぐ、文化のある食」をひと袋に。

歴史ある国産ブランド食材や農家さんの顔が見える食材を使ったメニュー、地域の文化を伝えるメニュー、人との交流から生まれたメニューなど、「人と人が繋ぐ、文化のある食」をレトルトフードに。

まるでレストランで食べるような、新しい味やストーリーとの出会いを楽しめる非常食です。

非常食にこめられたストーリー

自然に近い環境で育てる
国産ブランドうなぎの魅力

もし被災した時でも、贅沢なメニューが食べれたら活力につながるはず。そんな思いから色々なメニューを試作する中で、行き着いたのが国産うなぎ。常温保存するために115度の熱を当てても美味しい。
さらに研究をする中で、外国産と国産では圧倒的に脂の旨味が違うことに行きつき国産うなぎの中でも脂のクセがなく美味しいうなぎを求め、一色うなぎに辿り着きました。
明治27年に愛知県一色町(現在の西尾市)でうなぎの養殖が始まりました。そして昭和37年に起きた伊勢湾台風により大打撃を受けた稲作農家が事業転換し、農地が養殖池に転用されることになり、飛躍的に養鰻が発展しました。この地域は、全国で唯一清流水によって限りなく自然に近い環境で養殖されています。
より天然近い状態でストレスをかけずに、時間をかけて育てることで、身が柔らかく、クセのない上品で旨味のつまった脂がのった鰻になります。
近年、高騰したうなぎは話題になっていますが、江戸時代でも鰻飯は200文(4000円程度)で提供されていたらしいので、今に始まったことではないようです。

一色うなぎの蒲焼と出汁粥

一色うなぎの蒲焼と出汁粥

蒲焼にした上で、115度の熱で、柔らかく炊き上げた一色うなぎ。
清流水を使いより自然に近い環境で育てられたうなぎの脂は臭みが一切なく旨味の詰まった上品な味わいです。
被災した時に、一食だけでも毎日美味しいご飯が食べられたら、そんな思いで取り組んでいるBOIL IN GOOD BAGSを代表するメニュー。栄養価も高く非常食には適したメニューです。椎茸と昆布の出汁で炊いた粥がついてきます。
本メニューは常温でもお召し上がりいただくことができます。

2100年も
鱒が棲み続けられる湖へ

中禅寺湖

鱒釣りの聖地、中禅寺湖。
ヒメマスは、通常銀色の魚体ですが、秋になると婚姻色という赤色になり遡上が始まります。水の中から紅葉が始まると言われていた中禅寺湖風景は、ヒメマスの生息数が減り徐々に失われつつあります。
2100年も鱒が棲み続けられる湖を目指すLakeside storiesというチームが僕たちに中禅寺湖のこの現状を教えてくれました。彼らは、流入河川での発眼卵放流や産卵環境の改善などを通じて自然再生産の促進や、湖底に沈むルアーやフライなどの根掛かりと一般ゴミを回収し、アウトドア製品等に作り替えるアップサイクルの取り組みなどを行っています。釣りを通して自然の現状を知り、鱒たちへの敬愛と、豊かな環境・恵みへの感謝から紳士的な釣り文化をつなげる活動をしています。
養殖鱒は高級寿司店などでも使われるほど、日本の技術は発展しています。食卓に並ぶ機会が少ない鱒ですが、ぜひ未来に自然の素晴らしさをつなぐ中禅寺湖の釣り人のロマンに思いを馳せながら、お召し上がりください。

中禅寺湖産ヒメマスの真空高圧蒸し

中禅寺湖産ヒメマスの真空高圧蒸し

ヒメマスを真空し115度の熱を与え、骨まで食べられる美味しい高圧蒸しに仕立てました。鱒釣りは英国貴族が始めたとされ「最も格式の高い釣り」といわれることもあり、お粥は英国王国御用達の天然塩マルドンで味付けをしたお粥を付け合わせています。皮まわりや骨周りは旨味が多く含まれており、栄養価も高く非常食としてでなくとも、十分に美味しくお召し上がりいただけます。
本メニューは常温でもお召し上がりいただくことができます。

日本の農家の技術を未来につなぐ規格外の取り組み

規格外のトマト

2024年の夏は、平均気温が過去最高を記録し、全国各地で35度を超える猛暑日が、記録されました。その気温の影響から、秋から冬にかけて収穫する野菜に多大な影響をもたらしました。キャベツは昨年の3倍の価格、トマトも2倍以上の価格で並んでいます。家庭への影響はもちろんですが、農家さんも大打撃を受けています。
山梨県中央市のヨダファームさんは、農薬を極力使わない水耕栽培にこだわり、一本の苗から約70個程度できるトマトを半分くらいの35〜40個に絞り、濃厚で深い旨味の詰まったトマトを作っています。2024年の秋冬の収穫では、10月は昨年の20%、11月は50%という収穫状況でした。これは出荷の難しい規格外のトマトも含めた結果です。この気候がさらに悪化すればトマトを栽培して生計を立てることすら難しくなります。
形、色が悪いだけで味は変わらない。この事実は、みんながわかっていることで、できればこういった野菜を率先して食べたいと思う方もたくさんいると思います。しかし、流通に乗らなければ手に取ることができません。BOIL IN GOOD BAGSでは、このような規格外品をできる限り正規品の価格で仕入れ、食材本来の魅力を感じていただけるメニューに料理して、みなさまに届けます。価値を生み出し、しっかり価格に転嫁して、日本が誇る農家の技術力を未来に残す取り組みとして続けなくてはいけないと感じています。

無水トマトクリームシチュー

無水トマトクリームシチュー

農薬をなるべく使わずに水耕栽培で丁寧に育てられたトマトをベースに、調味料は塩だけで作ったクリームシチュー。災害に時に、栄養が偏り、便秘になってしまうという悩みを伺い、食物繊維が豊富なセロリを中心に、お野菜そのものに120度の熱を加え全てペースト状にした野菜ソースを作り味を調整しました。野菜本来の旨みを感じられるメニューになっています。

野菜の新しい魅力を引き出す120度の熱で調理する

120度の熱で調理する

食品を常温保存する為に、真空した食品を熱で殺菌する必要があります。主に、この殺菌は120°以上の熱をかけて行われます。
120°と言われてもピンとこない方もいると思います。水の沸点は100°ですが、圧力をかけることで沸点を高くすることができます。山の上では気圧が低いため、沸点が低くカップラーメンなどもしっかりと作れなかったり、ご飯が美味しくたけないなどの事象がおきます。
殺菌技術として使われるこの技術を調理方法として活用すると、様々な効果を得ることができます。魚であれば硬い皮や骨が食べられるようになり、厚い肉もお箸でほぐせるほど、柔らかくなります。
野菜に使った場合、焦げることなく中まで火が入り、真空している為、水分が外に逃げることがありません。野菜や果物の水分を活用して、調理することで、素材そのものの旨味の詰まった料理を作ることができます。この手法を使い、厚切りの角煮は柔らかく、添加物などを使わずに素材の旨味を凝縮したカレーの味付けはまろやかで、みんなが食べられる味付けに仕上げました。

贅沢厚切り角煮のカレー

贅沢厚切り角煮のカレー

お箸でも解せるほどに、柔らかく煮込んだ厚切り豚角煮をトッピングした食べ応えのあるカレー。幅広い年齢層の方に安心して食べていただけるように、原材料は、食品添加物は使用せず食品のみで作っています。
バナナ、りんご、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも、セロリ、ニンニクを高圧高温でとろとろに溶かし、隠し味に有機のブルーアガベのみを使用したシロップを使っています。

ONE POT WONDERの
非常食の特徴

  • おいしさを優先

    おいしさを優先

  • 出汁・具材を贅沢に使用

    出汁・具材を
    贅沢に使用

  • 化学調味料・食品添加物不使用

    化学調味料・
    食品添加物不使用

  • 高温高圧調理で殺菌し安全

    高温高圧調理で
    殺菌し安全

  • 器がなくても食べられる

    器がなくても
    食べられる

賞味期限ではなく
美味しさで非常食を選ぼう

わたしたちが非常食に取り組むきっかけになったのが、能登半島地震の被災者の方々との交流です。
2024年3月11日、福島県で行われた復興イベントに参加した際、被災して2ヶ月の能登の方々にお会いしました。そこでお聞きした被災地の現状。そして非常食をめぐるリアル。
とにかく「美味しいものが食べたい」とみなさんがおっしゃいました。

「1万円持っていても、美味しいものが食べられない」
インフラが復旧していないため自炊ができないことはもちろん、飲食店も営業できず、どんなに望んでも、お金があったとしても、美味しいご飯にありつけないこと。

「非常食は食べ飽きた」
全国からたくさんの非常食が届くけれど、味が単調だったり、具材が少なかったり、数週間で食べ飽きてしまうこと。
「贅沢は言えないけれど…」と。

「子どもやお年寄りが食べるものがない」

大人はなんとかあるものを食べられたとしても、子どもやお年寄りには口にあわず、消費されなかったカップ麺や非常食があること。 体に配慮したやさしい非常食がないこと。

お話しを聞いて、“美味しい非常食”がないことに気づきました。

ー 被災して、こころもからだも疲れたときこそ、美味しいご飯が必要だ。 ー

非常食は「常温で長期保存できる」機能にばかりに気を取られ、「美味しさ」を考えていないものが多い。わたしたちも、その観点で非常食を選びがちです。

被災時、毎食とは言わないけれど、1日1食でも美味しいご飯が食べられるように。

賞味期限ではなく、美味しさで、非常食を選んでみませんか?